HYROXのバーピーブロードジャンプは80m。1回1.0mずつ進めば80回、1.5mずつなら約54回で終わります。距離はHYROX公式ルールブック配布ページのシングルス版26/27で全区分共通80mと定められ、1回あたりの跳躍距離は選手に委ねられると明記されています。種目そのものは、バーピーの底で胸を床につけ、そこから両足同時に前方へ跳ぶ動作を繰り返して80m進むものです。
結論から言うと、この種目の負担は「跳んだ距離」ではなく「バーピーを何回やったか」で決まります。80mという距離は変えられませんが、1回あたりの跳躍距離は選手が自由に決めてよいと公式ルールブックが明記しています。つまり回数は自分で設計できます。
この記事の要点

- 距離は80m、全区分共通です。1回の跳躍の長さは選手に委ねられていると公式ルールブックが定めています
- 跳躍距離が1.0mなら80回、1.2mなら約67回、1.5mなら約54回です。公式ルールブックが定める80mを割っただけの単純な計算です
- バーピーの底では胸が明確に床に接します。ルールブックは「乳頭のラインが床にはっきり接触すること」と定義しています
- 2回目以降のバーピーは、手を前足のつま先より30cmを超えて前に置けないと公式ルールブックが定めています。この30cmは手のひらの付け根から測ります
- 両足は同時に離地し、同時に着地します。前後のずれは5cmまでだと公式ルールブックが定めています
- 種目そのものの攻略はHYROXバーピーブロードジャンプ攻略に譲り、この記事は回数と呼吸の設計に絞ります
対象読者
バーピーブロードジャンプで一番息が上がる人、途中で回数が分からなくなる人、ノーレップを取られた経験がある人です。競技そのものが初めての方は先にハイロックス(HYROX)とはをご覧ください。
読了後にできること
自分の跳躍距離から80mの回数を計算し、その回数に合う呼吸のリズムを決めたうえで練習できるようになります。
跳躍距離と回数の対応表
公式ルールブックが定める80mを、1回あたりの跳躍距離で割れば必要な回数が出ます。割り切れない場合は切り上げます。
| 1回の跳躍距離 | 80mに必要な回数 |
|---|---|
| 0.8m | 100回 |
| 1.0m | 80回 |
| 1.2m | 約67回 |
| 1.5m | 約54回 |
| 1.8m | 約45回 |
| 2.0m | 40回 |
同じ80m(公式ルールブック)でも、0.8mと1.5mでは回数が100回と約54回で2倍近く違います。バーピーは1回ごとに胸を床につけて起き上がる動作なので、回数の差はそのまま上下動の回数の差です。
それでも跳びすぎない
跳躍距離を伸ばせば回数は減りますが、1回あたりの踏み切りは強くなります。強く跳ぶほど着地の衝撃も増え、着地から次のバーピーへ移る時間も延びます。回数が減った分がそのまま得になるわけではありません。
自分にとっての折り合いは、練習で10回だけ跳んで測るのが早いです。10回で進んだ距離を10で割れば、1回あたりの平均が出ます。
1回の動きから省ける所を見つける

公式ルールブックが定める動きの順番を並べると、省ける動きと省けない動きが分かります。
7つの区切りで見る
- 手を床につけます。2回目以降は、前足のつま先より30cmを超えて前に置けないとルールブックが定めています
- バーピーの姿勢に入ります。跳んで入っても、歩いて入っても構いません
- 胸を床につけます。乳頭のラインが床にはっきり接触することと定義されています
- 起き上がります。底から出るときに膝を使うことは認められています
- 足を手より前に出しません。指先を超えるとオーバーステップです
- 両足同時に踏み切ります。前後のずれは5cmまでとルールブックが定めています
- 両足同時に着地します。着地でも同じ基準です
省けるのはどこか。2番と4番です。跳んで入って跳んで出ると速いですが、そのぶん心拍が上がります。歩いて入り、膝を使って出れば、1回あたりの時間は延びますが呼吸は保てます。
膝を使ってよいのが効く
ルールブックは「バーピーの底から出るときに膝を使うことが認められる」と明記しています。膝を一度床につけてから立ち上がる形にすると、腰と腕の負担が減ります。何十回も繰り返すなら、この差は積み上がります。
疲れても崩れにくい形を選ぶ
省エネは、速く動くことではなく、同じ動きを最後まで繰り返せることです。ルールブックが認めている範囲のなかで、一番崩れにくい形を選びます。
- 膝を使って底から出ます。認められている動きです。腕だけで押し上げるより、後半まで形が残ります
- 手を置く位置を毎回同じにします。前足のつま先の手前に置く癖をつければ、基準を超える心配がなくなります
- 着地を強くしすぎません。着地で沈み込むと、次に手を床へ置くまでの時間が延びます
- レーンは気にしません。区切りは目安であり、同じレーンに留まる義務はありません。まっすぐ進める線を選びます
跳躍距離を伸ばすか、回数を増やすか

どちらにも得と損があります。並べて比べます。
| 跳躍距離を伸ばす | 回数を増やす | |
|---|---|---|
| 得 | バーピーの回数が減る | 1回の踏み切りが軽い |
| 損 | 1回の踏み切りが強くなる | 上下動の回数が増える |
| 向く人 | 跳ぶ力に余裕がある人 | 心拍を上げたくない人 |
| 崩れ方 | 後半で距離が落ちて回数が増える | 最初から回数が多く息が上がる |
表の4行目が実際には一番効きます。跳躍距離を長く設定した人は、後半で距離が落ちたぶん、想定より回数が増えます。80mという距離は固定(公式ルールブック)なので、落ちたぶんはどこかで返ってきます。
現実的な決め方は、後半でも保てる距離を基準にすることです。10回跳んだときの平均ではなく、30回跳んだときの後半10回の平均を使います。前半の勢いで出た数字は、80m全体には使えません。
自分の数字を1つだけ覚えておく
練習で「自分は約何回で終わる」という数字を1つ持っておくと、本番で数えるときの目安になります。回数が想定より増えていたら、距離が落ちているサインです。そこで距離を戻すか、回数が増える前提で呼吸を整えるか、どちらかを選べます。
呼吸を回数に合わせる
呼吸を「苦しくなったら吸う」に任せると、後半で乱れます。1回の動きに呼吸を割り当てて固定します。
| 動きの区切り | 呼吸 |
|---|---|
| 手をつき、胸を床へ | 吐く |
| 起き上がる | 吸う |
| 踏み切って跳ぶ | 吐く |
| 着地して立つ | 吸う |
1回に2往復の呼吸を入れる形です。回数が少ない設計(跳躍距離が長い)ほど、1回あたりの時間が長くなるので、この配分に余裕が出ます。
厚生労働省のe-ヘルスネット「有酸素性エネルギー代謝」は、酸素を使ってエネルギーを作る経路が運動中にも重要な働きをしていると説明しています。呼吸を止めて数回まとめて跳ぶやり方は、この経路を使わない方向へ振れます。80mは短い距離ではありません。
数を数える方法を決めておく
回数を1から数えると、途中で分からなくなります。10回ごとに区切って、区切りの数だけを覚える方法が現実的です。会場に区間の区切りがある場合は、その区切りごとに数をリセットします。
区間の区切りを回数の目印にする
ルールブックは、区間の終わりに折り返しが設けられる場合、折り返しそのものを回る必要はないとしています。ただし、区間の終わりでは白いスタート/フィニッシュラインを両足が完全に越える形で跳ぶ必要があります。新しい区間は、必ずラインの手前に手を置き、胸を床につけた姿勢から始めます。
区間の数は会場による
80mがいくつの区間に分かれるかはルールブックに定められておらず、会場によって異なります。当日の会場図で確認してください。レーンの区切りが引かれている場合、それは目安であって、同じレーンに留まる義務はないとされています。速い選手が遅い選手を追い越すためにレーンをまたぐことは認められています。
最後に注意が必要なのがフィニッシュです。ルールブックは、どちらかの足がフィニッシュライン上に着地した場合、もう1回バーピーブロードジャンプを行う必要があると定めています。最後の1回は、ラインを踏まずに越えられる距離を確保してから跳んでください。
回数が増えたときに出やすい違反
公式ルールブックのペナルティ一覧では、バーピーブロードジャンプの違反は1回ごとに15秒と定められています。判定は現場の審判が行うため、基準を満たしていることが審判に分かる形で動くことが求められます。ルールブックにも「すべての動作基準を満たしていることを審判に明確に示すのは選手の責任である」と書かれています。
胸の接地が浅い、両足の着地がずれる、手より足が前に出る。この3つが典型です。疲れてくると3つとも同時に起きます。ペナルティ全体の一覧はHYROXの時間ペナルティ一覧にまとめています。
体調が悪い日は行わず、痛みがある場合は中止してください。痛みが続く場合は医療機関に相談してください。この記事は医学的な判断を示すものではありません。
よくある質問
Q1. 1回の跳躍距離に決まりはありますか。
ありません。公式ルールブックは「それぞれのブロードジャンプの長さは選手に委ねられる」と定めています。
Q2. 歩いてバーピーに入ってもよいですか。
ルールブックは、バーピーから出るときに跳んでも歩いてもよいとしています。底から出るときに膝を使うことも認められています。
Q3. 手はどこに置けばよいですか。
2回目以降のバーピーでは、前足のつま先より30cmを超えて前に置けません。この30cmは手のひらの付け根から測ると公式ルールブックが定めています。また、一度床についた手を前へずらすことはできません。
Q4. 両足がそろわないとノーレップですか。
踏み切りと着地の両方で、両足の前端のずれが5cmを超えると認められないと公式ルールブックが定めています。追加のステップやすり足も認められていません。
Q5. この種目はレースのどこにありますか。
HYROX公式サイトのThe Fitness Raceによれば8種目の4番目です。順番はハイロックスの8種目一覧にまとめています。
Q6. 練習はどのくらいの回数から始めますか。
この記事では回数を決めていません。まずは10回跳んで距離を測り、自分の80m換算の回数を出すところから始めてください。
Q7. 走った直後に練習したほうがよいですか。
本番はランの直後です。単独で回数を積む日と、ランの直後に行う日を分けます。ランとの接続の練習はコンプロマイズドラン練習の5つのセッション型にあります。
参考・出典
- HYROX 公式ルールブック配布ページ(シングルス版26/27の8.4 BURPEE BROAD JUMP:距離80m、胸の接地の定義、30cmの計測起点、5cmのずれ、オーバーステップ、膝の使用、跳躍距離は選手に委ねられること、区間のライン越え、フィニッシュライン上への着地、10 BURPEE BROAD JUMP 15 SECONDS PER INFRINGEMENT、2026年9月20日確認)
- 厚生労働省 e-ヘルスネット「有酸素性エネルギー代謝」(有酸素性エネルギー代謝は運動中においても重要な働きをしていること、2026年9月20日確認)
- HYROX 公式サイト The Fitness Race(8種目の順番とバーピーブロードジャンプの位置、2026年9月20日確認)
最終更新日: 2026年9月20日
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