HYROXの時間ペナルティとは、規定から外れた動きや動線に対して完走タイムに加算される時間のことで、公式ルールブック26/27シングルス版(PDF)12章「ペナルティ」に、コード01から23までの一覧表として載っています。
結論から言うと、加算の単位は15秒・30秒・1分・2分・3分・5分・7分の7段階で、それ以外は失格(DQ)かDNS(出走扱いなし)です。もっとも多い加算は「1回につき2分」で、ROXZONEのアーチの出入りの間違い、外部からの援助、チョークの誤用、ポイ捨てなど8項目に付きます。失格を決められるのはレースディレクターだけです。
この記事の要点

- 一覧は23項目。加算は15秒から7分まで、それ以外はDQ(失格)とDNS(未出走扱い)(公式ルールブック12章)
- 種目1〜7では動作基準の違反に対して「種目ごとに1回の警告」があり、2回目からはそのレップが無効になって時間が加算される(同 12.2)
- 多くの加算はチップの読み取りで自動的に検出される。アーチの出入りの間違いやスレッドの周回の抜けが例(同)
- 失格を決められるのはレースディレクターのみ。失格になるとそのレースの結果データは出ず、続行もできない(同)
- 種目を完了しなかった場合は結果データが出ず順位から外れるが、最終タイムなしでレースを続けることはできる(同 12.3)
対象読者
初めてのレースで「何分取られるのか」を先に知っておきたい人、前回のレースで加算があった理由を確かめたい人、ダブルスやリレーで相方に規定を説明したい人です。失格の条件はHYROXで失格になる条件、周回の数え方はHYROXのランコースのルールで扱っています。HYROXの全体像はハイロックス(HYROX)とはを参照してください。
読了後にできること
23項目のうち自分が該当しやすいものを3つ選び、練習と当日の動線で潰す順番を決められます。
一覧表|コード01〜23と加算時間
公式ルールブック26/27シングルス版12章の一覧表を、コード順に整理します。加算時間は原典の表記のままです。
| コード | 理由 | ペナルティ |
|---|---|---|
| 01 | ランの周回抜け | 3分(4周設定)/5分(3周設定)/7分(2周設定)/DQ(1周設定) |
| 02 | ランまたは種目の抜け | DQ |
| 03 | 種目の順番の間違い | 1回目は3分、2回目からDQ |
| 04 | IN/OUTアーチの誤用 | 1回につき2分 |
| 05 | 種目の入口・出口の誤用 | 1回につき2分 |
| 06 | スキーエルグを早く離れる | DQ(1000m未完了=種目未完了) |
| 07 | ローワーを早く離れる | DQ(1000m未完了=種目未完了) |
| 08 | ウォールボールを早く離れる | DQ(100回未完了=種目未完了) |
| 09 | スレッドのレーン抜け | DQ(レーン抜け=種目未完了) |
| 10 | バーピーブロードジャンプの違反 | 1回につき15秒 |
| 11 | ファーマーズキャリーの周回抜け | DQ(周回抜け=種目未完了) |
| 12 | ケトルベルの戻し方の誤り | 30秒 |
| 13 | ファーマーズキャリーまたはランジの重量違い | DQ |
| 14 | ランジで後ろ膝が接地しない/立ち上がらない | 1回につき15秒 |
| 15 | サンドバッグを肩から下ろす | 1回につき15秒 |
| 16 | スタートトンネルの流れ | 自分のウェーブが出た後もトンネルで待つと1分の加算がありうる |
| 17 | チョークの使用 | スレッドプルとファーマーズキャリー以外で使うと2分。会場のチョーク以外を使う、または会場のチョークを持ち出すと2分 |
| 18 | 外部からの援助 | 1回につき2分 |
| 19 | 許可のない出走時刻の変更 | DQ |
| 20 | 計測チップを着けずに走る | DNS(未出走扱い) |
| 21 | 唾や鼻水を床に出す | 2分またはDQ(レースディレクターの判断) |
| 22 | ポイ捨て、急速冷却 | 1回につき2分 |
| 23 | スポーツマンシップに反する行為 | 2分またはDQ(レースディレクターの判断) |
表の読み方と関連する規定
コード01の「周設定」は、会場のランコースが1kmを何周で構成しているかを指します。大阪2027の周回構成は2026年9月18日時点で公式イベントページに「Runs: TBC」とあり未発表です。コード15のサンドバッグはHYROXサンドバッグ落下ペナルティ、コード18の援助はHYROXの給水ルールでも扱っています。
加算の仕組み|警告は種目ごとに1回

シングルス版(PDF)の12.2は、加算がどう決まるかを次のように定めています。
- 時間ペナルティはランと種目1〜8で出されうる。加算時間は違反の内容と種目によって変わる(公式ルールブック12.2)
- 多くのペナルティは、計測システムがチップの読み取りで自動的に検出する。IN/OUTアーチの誤用やスレッドの周回抜けが例(同)
- 動作基準やレップ数に関する違反(重量の間違い、ケトルベルの戻し方、ウォールボールのノーレップなど)は、審判やヘッドジャッジがその場で科すことができる(同)
- 種目1〜7では、動作基準を満たさない場合に種目ごとに1回の警告がある。2回目の違反からは、種類を問わず、そのレップが無効になり時間が加算される。同じ種目でさらに違反すると追加で加算される(同)
- 違反の重さによっては、警告なしで即座にペナルティになることがある(同)
警告の数え方
「警告は1回」は種目ごとに数えます(シングルス版(PDF)12.2)。スキーエルグで1回警告を受けても、次のスレッドプッシュでは新たに1回の警告があります。ただし、5の注記のとおり、重い違反は警告を飛ばします。
誰が決めるか|審判・ヘッドジャッジ・レースディレクター

シングルス版(PDF)の12.2は権限を3段に分けています。
| 役割 | できること |
|---|---|
| 審判(Judge) | 動作基準やレップ数の違反に対して、その場で時間ペナルティを科す |
| ヘッドジャッジ(Head Judge) | 同上。レースディレクターへ失格の判断材料を提供する |
| レースディレクター(Race Director) | 失格(DQ)を決める唯一の権限を持つ。ヘッドジャッジ、審判の報告、または自身の観察に基づく |
失格と種目未完了の違い
失格になった選手は、そのレースの結果データを一切受け取れず、すべての順位と表彰から除外され、そのレースを続けることもできません。一方、種目を完了しなかった場合は、結果データは出ませんが、最終タイムなしでレースを続けることはできます。両者の違いはHYROXで記録が公式扱いされない条件でも扱っています。
シングルス版(PDF)の12.3には、出血や嘔吐などで本人や他の選手に衛生上のリスクがある場合、レースディレクターが医療上の理由で選手をレースから外すことができ、その場合はDNFとして記録される、という規定もあります。
該当しやすい5項目と、練習で潰す順番
23項目のうち、初めての人が該当しやすいのは次の5つです。
動線で防ぐもの
- コード04・05(アーチと入口・出口の誤用、各2分)。ROXZONEの動線を当日の朝に歩いて確認する。動き方はROXZONE攻略を参照
動作と持ち物で防ぐもの
- コード14・15(ランジの膝とサンドバッグ、各15秒)。100mのランジで後ろ膝を毎回床に着け、サンドバッグを肩から下ろさない練習を重量ありで行う
- コード12(ケトルベルの戻し方、30秒)。持ち上げた位置に戻す動作を、疲れた状態で練習しておく
- コード17(チョーク、2分)。使えるのはスレッドプルとファーマーズキャリーだけ。自分のチョークは持ち込まない
- コード20(計測チップ、DNS)。受付で受け取ったチップを走る前に装着する。装着位置はHYROXの計測チップとリストバンドを参照
よくある質問
Q1. 一番多い加算は何分ですか。
「1回につき2分」です。アーチの誤用、入口・出口の誤用、チョークの誤用、外部からの援助、ポイ捨てと急速冷却など8項目に付きます。
Q2. 警告は何回もらえますか。
種目1〜7で、種目ごとに1回です。2回目の違反からはレップが無効になり時間が加算されます。重い違反は警告なしで即座にペナルティになることがあります。
Q3. 失格は誰が決めますか。
レースディレクターだけです。審判とヘッドジャッジは判断材料を提供します。
Q4. 失格と種目未完了は同じですか。
違います。失格は結果データが出ず続行もできません。種目未完了は結果データは出ませんが、最終タイムなしで続けることはできます。
Q5. ランの周回を1つ抜かすと何分ですか。
会場の周回設定で変わります。4周設定なら3分、3周設定なら5分、2周設定なら7分、1周設定ならDQです。
Q6. チョークはどこで使えますか。
スレッドプルとファーマーズキャリーだけです。会場のチョーク以外を使う、または会場のチョークを持ち出すと2分の加算です。
Q7. ペナルティは後から追加されることがありますか。
ルールブックのダブルス版(PDF)4.3には、ペナルティの追加や修正は大会終了後48時間まで行われうる、とあります。結果は確定まで待って確認してください。
参考・出典
- HYROX 公式ルールブック 26/27 シングルス版(PDF)(コード01〜23の一覧表、警告の回数、自動検出、失格の権限、種目未完了とDNFの扱い、2026年9月18日確認)
- HYROX 公式ルールブック 26/27 ダブルス版(PDF)(ペナルティの追加・修正が大会終了後48時間まで行われうること、2026年9月18日確認)
- BYD HYROX Osaka 公式イベントページ(ランの周回構成がTBCであること、2026年9月18日確認)
最終更新日: 2026年9月18日
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