HYROXの給水ルールとは、レース中に水をどこで受け取れるか、補給食を持ち込めるか、誰から受け取ってよいかを定めた公式ルールブックの規定です。シングルス版では「10.5 HYDRATION/NUTRITION」と「10.1 CLOTHING AND ACCESSORIES」「10.4 GENERAL CONDUCT」に分かれて書かれています。
結論から言うと、水は会場が用意し、食べ物は自分でスタートから持ち、応援の人から受け取ることはできません。給水の場所はROXZONE(種目間のトランジションエリア)で、通過ごとに少なくとも1回は水があると定められています。HYROX大阪2027の公式イベントページにも「Hydration station on the course」がレースパッケージの一つとして書かれています。
この記事の要点

- 水はROXZONEを通るたびに、前・途中・後のいずれかで少なくとも1回用意される。スポーツドリンクなどが置かれることもある(シングルス版ルールブック 10.5)
- ジェルなどの補給食は、スタート時点から自分で身につけて持つ(同 10.5)
- エイドステーション以外の人から飲み物や補給を受け取ると「外部からの援助」として、違反ごとにタイムペナルティの対象(同 10.5)
- ハイドレーションパックは使用が認められた7品目の一つ。ただしスタートからゴールまで持ち続け、途中で誰かに渡したり受け取ったりはできない(同 10.1)
- 紙コップやジェルの包装を床に捨てると1回につき2分のペナルティ。エイドの水を頭からかぶる行為も1回2分(同 10.4・7.1)
対象読者
初めてHYROXに出る人、マラソンの給水の感覚で臨もうとしている人、応援に行く家族や仲間から「途中で渡せる?」と聞かれた人です。HYROXの全体像はハイロックス(HYROX)とはで解説しています。
読了後にできること
「何を持って走るか」「どこで水を飲むか」「応援側は何をしてはいけないか」を自分の言葉で説明でき、当日のペナルティを避けられます。
水はどこで飲めるか|ROXZONEを通るたびに1回
シングルス版ルールブック10.5は、水の提供場所をROXZONEに結び付けています。原文の趣旨は「レース中、ROXZONEを通過するたびに、その前・途中・後のいずれかで少なくとも1回は水が用意される」というものです。スポーツドリンクなどの水分補給製品も置かれる場合がある、と続きます。
HYROXは1kmのランと1種目を8回繰り返す構成(ハイロックス(HYROX)とは参照)なので、ランから種目へ、種目からランへ移るたびにROXZONEを通ります。つまり給水の機会は構造上、種目の数だけ巡ってきます。ROXZONEの動き方そのものはROXZONE攻略にまとめており、そちらでは「立ち止まらずに飲む」動線を扱っています。この記事は「何が許されるか」の側です。
大阪2027の公式イベントページには、レースパッケージとして「コース上の給水ステーション」が明記されています。ただし設置場所の詳細や提供される飲料の種類は大会ごとの運営に委ねられており、2026年9月17日時点で大阪2027の個別の案内はまだ出ていません。大会が近づいたら公式ページで確認してください。
補給食は自分で持つ|スタート時点から身につける

同じ10.5に「栄養補給を希望する選手は、スタート時点から自分の身につけて持たなければならない」と書かれています。ここが、マラソンのエイドと違うところです。会場が用意するのは水(と、場合によってはスポーツドリンク)で、ジェルや固形物は原則として置かれない前提で準備します。
実務上の組み立ては次の3段階です。
- 持つ物を決める — ジェルなら本数、固形なら量。レース時間から逆算します。補給の考え方はHYROX当日の補給戦略で扱っています
- 持ち方を決める — ポケット、ベルト、ハイドレーションパックのいずれか。10.1で使用が認められている品目のうち、水分に関わるのはハイドレーションパックです。認められた品目の全体像はHYROXで使える手の保護具にまとまっています
- スタート前に身につける — 「スタートから」が条件なので、途中で誰かに渡してもらう前提は成り立ちません
ハイドレーションパックの2つの条件
10.1の注記は、認められた品目に共通する条件を2つ置いています。
- 使う場合はスタートからゴールまで身につけ続ける
- 途中で他の人に渡す、他の人から受け取る、のどちらも不可。行えば「外部からの援助」となり、失格につながることがある
つまり「前半だけ背負って、ROXZONEで家族に預ける」はできません。背負うなら最後まで背負います。
受け取ってはいけない物|外部からの援助
10.5の後半は、応援側にも関わる規定です。選手は、エイドステーション以外の誰からも飲み物や栄養補給製品を受け取ることができません。これは「外部からの援助(outside assistance)」とみなされ、違反ごとにタイムペナルティが科されることがあります。
観戦に来た家族や仲間が善意で水を差し出しても、受け取った時点で選手側の違反になります。応援に行く人には、事前に次の2点を伝えておくと安心です。
| 応援側の行動 | 扱い |
|---|---|
| 声援・拍手・写真 | 問題なし |
| 飲み物・ジェル・タオルなど物を渡す | 受け取ると外部からの援助。ペナルティの対象 |
観戦の入場ルールや動線はHYROXチケットの買い方・観戦ガイド、大阪2027であればHYROX大阪2027観戦ガイドで扱っています。
給水まわりで2分の罰則になる3つの行為

給水そのものは自由でも、その「後」に罰則が置かれています。シングルス版ルールブックで値が明記されているのは次の3つで、いずれも1回につき2分のタイムペナルティです。
| 行為 | 根拠 | ペナルティ |
|---|---|---|
| 紙コップやジェルの包装をROXZONEの床やランコースに捨てる | 10.4 General Conduct | 1回につき2分 |
| 床につばを吐く、鼻をかむ | 10.4 General Conduct | 1回につき2分 |
| エイドの水を頭や体にかけて冷やす | 7.1 Station Rules 9 | 1回につき2分 |
3つ目は見落としやすい規定です。7.1の9項に「他の選手やスタッフの転倒の危険を避けるため、エイドの飲料は飲むためだけのもので、頭や体にかける冷却には使えない」とあります。夏の大会で体を冷やしたいときは、会場が用意する冷却手段や自分で持ち込む方法を別に考える必要があります。暑さ対策の全体は夏大会の暑熱対策で扱っています。
ごみは「用意されたごみ箱へ」が原則です。紙コップを持ったまま次のランに出て、コース上で落とすと罰則の対象になります。飲み切ってからごみ箱に入れる、あるいはROXZONE内の指定の場所で捨てる、という手順を体に入れておくと迷いません。
当日の給水の組み立て方|3つの型
規定を踏まえて、実際の組み立ては大きく3つに分かれます。
- 会場の水だけで走る型 — 何も持たず、ROXZONEの給水を使う。荷物が最小で、罰則のリスクも紙コップの捨て方だけに絞られる
- ジェルをポケットに入れる型 — 水は会場、補給食は自分で。スタート前に身につけ、包装はごみ箱へ
- ハイドレーションパックを背負う型 — 自分の飲み物を常に持てる。ただし最後まで背負う条件つきで、種目中の動きに影響する
どの型を選んでも「エイド以外から受け取らない」「ごみは床に捨てない」「水は飲むためだけ」は共通です。
よくある質問
Q1. 水は用意されていますか。
ルールブック10.5は、ROXZONEを通るたびに少なくとも1回は水を用意すると定めています。大阪2027の公式イベントページにも給水ステーションの記載があります。
Q2. スポーツドリンクは出ますか。
「用意されることもある」という書き方で、確約ではありません。必要なら自分で持つ前提にしておくと確実です。
Q3. ジェルを途中で家族から受け取れますか。
できません。エイド以外からの飲食物の受け取りは外部からの援助にあたり、ペナルティの対象です。
Q4. ハイドレーションパックを種目のときだけ外せますか。
使う場合はスタートからゴールまで身につけ続けるのが条件です。外して誰かに預けると外部からの援助とみなされることがあります。
Q5. 紙コップを持ったまま走ってもいいですか。
持って走ること自体の規定はありませんが、床やコースに捨てると1回2分のペナルティです。ごみ箱に入れてから進んでください。
Q6. 暑いので水を頭からかぶりたいです。
エイドの水は飲むためだけのもので、冷却に使うと1回2分のペナルティです。
Q7. ダブルスやリレーでも同じですか。
ダブルス版・リレー版のルールブックにも同じ趣旨の給水・補給・一般行動の項があります。区分ごとの原文で確認してください。
参考・出典
- HYROX公式 Rulebooks(各区分のルールブック配布ページ、2026年9月17日確認)
- HYROX Singles Rulebook Season 26/27(PDF)(7.1 Station Rules 9項・10.1 Clothing and Accessories・10.4 General Conduct・10.5 Hydration/Nutrition、2026年9月17日確認)
- BYD HYROX Osaka 公式イベントページ(Your Race Package の「Hydration station on the course」、2026年9月17日確認)
最終更新日: 2026年9月17日
当サイトはHYROX™の非公式ファンメディアです。HYROXはUpsolut Sports AGの商標です。