ROX GUIDE HYROXの攻略が見つかる

ROX GUIDE JOURNAL

記事を読む HYROX・フィットネスレースを本気で攻略する
トレーニング

HYROXスレッドプル(Sled Pull)攻略ガイド|フォーム・コツ・タイム短縮法

HYROXスレッドプル(Sled Pull)攻略ガイド|フォーム・コツ・タイム短縮法

Sled
Pull(スレッドプル)とは、HYROXの8種目のうち3番目に登場する、ロープを使って重量を乗せたそりを手前に引き寄せる種目
です。結論から言うと、Sled
Pullで失う時間の多くは「引く力」ではなく「姿勢と引くリズムの崩れ」が原因です。正しい姿勢と一定リズムでの手繰り寄せを身につければ、体力を大きく消耗せずにタイムを縮められます。

この記事の要点

  • Sled
    Pullは重量を乗せたそりをロープで手前に引き寄せる種目で、直前のSled
    Pushとセットで疲労がたまりやすい
  • タイム短縮のカギは「姿勢の低さ」と「ロープを引く一定のリズム」
  • 腕力だけに頼ると握力と前腕が先に疲労し、レース後半の種目に響く
  • よくある失敗は「立ちすぎた姿勢」「ロープを手放してしまう間の空き」
  • 練習では軽めの重量からフォームを固め、徐々に重量と距離を伸ばす

対象読者

HYROXのSled
Pull(スレッドプル)のやり方が分からない初心者、またはタイムを縮めたい経験者向けの記事です。

読了後にできること

Sled
Pullの基本フォームと、レース中に体力を温存しながらタイムを縮めるための引き方・練習メニューの組み方が分かるようになります。

Sled Pullとはどんな種目か

HYROXの8種目の流れの中で、Sled Pullは3番目(Sled
Pushの直後)に登場します。地面に置かれたそり(Sled)にロープが接続されており、選手はロープを両手で交互に手繰り寄せて、そりを自分の方向へ引き寄せる動作を規定回数・規定距離繰り返します。重量設定や規定距離は部門(Open/Pro)や大会によって異なるため、正確な数値は必ず[公式ルール]で確認してください(予定・要公式確認)。

Sled
Pushで押す動作の直後に行うため、すでに脚と心肺機能が疲労した状態でロープを引く動作に切り替える必要があり、種目単体の強さだけでなく「疲労下での姿勢維持」が問われる種目です。

Sled
Pullの基本フォーム(手順)

以下は一般的に推奨されるSled
Pullの基本フォームの手順です。ジムやトレーナーによって細かい指導方針が異なる場合があるため、あくまで一つの目安として参照してください。

  1. そりの正面(ロープが伸びる方向の延長線上)に体を向けて座るか、腰を落とした姿勢を取る
  2. 両足を肩幅よりやや広めに開き、重心を低く保つ
  3. ロープを手前から奥へ、交互に手繰り寄せる(一方の手で引いたら、もう一方の手ですぐ引き継ぐ)
  4. そりが近づいてきたら、体の後ろに手繰り寄せたロープを溜めすぎないよう、こまめに送る・たぐる動作を繰り返す
  5. 規定の距離までそりを引き寄せたら終了。姿勢を戻して次の種目(Burpee
    Broad Jump)に移る

タイム短縮のための3つのコツ

1. 姿勢を低く保ち続ける

立ち上がった姿勢でロープを引くと、腕の力だけに頼ることになり、すぐに前腕・握力が疲労します。腰を落とし、脚や体幹も使ってロープを引く姿勢を維持することで、上半身の疲労を分散できます。

2. 一定リズムで手繰り寄せる

一気に強く引いて休む、というムラのある引き方より、一定のリズムで交互に手を動かし続けるほうが総合的に速く終わることが多いとされています。特にレース終盤で疲労した状態では、リズムを崩さないことが失速を防ぐポイントです。

3.
グリップを長く持たせる工夫をする

Sled
Pullは前腕・握力への負荷が大きい種目です。手のひらや指の皮が滑りやすくなると引く力が落ちるため、グリップ用品(滑り止めグローブやリストラップなど)の使用を検討する選手も多く見られます。練習の段階から本番で使う予定の装備に慣れておくことが重要です。

Sled PushとSled
Pullの違い(比較表)

同じ「そり」を使う種目でも、動作方向と使う筋群が異なります。

項目 Sled Push Sled Pull
動作 そりを前方へ押す ロープでそりを手前に引き寄せる
主に使う部位 脚全体(大腿四頭筋・臀部)、体幹 背中・前腕・握力、体幹
姿勢の注意点 前傾姿勢を保ち地面を強く蹴る 腰を落とし一定リズムで手繰り寄せる
疲労が出やすい箇所 脚の疲労、呼吸の乱れ 握力・前腕の疲労
レース順での位置づけ 8種目中2番目 8種目中3番目(Sled Push直後)

練習頻度・重量設定の目安(比較表)

練習段階を分けた場合の目安です。実際の体力レベルや大会の重量設定に応じて調整してください。

練習段階 重量の目安 距離・回数の目安 ポイント
フォーム習得期 軽め(本番想定より軽い重量) 短い距離を複数セット 姿勢とリズムを固めることを優先
強化期 本番想定に近づける セット数・距離を徐々に伸ばす 疲労下でもフォームが崩れないか確認
実戦期 本番相当(部門により異なる) Sled Push直後に連続して実施 レース同様の疲労状態を再現して練習

怪我予防で押さえておきたいポイント

Sled
Pullは重量物をロープで引く動作のため、腰や肩まわりへの負担が大きくなりがちです。以下の点に注意すると怪我のリスクを下げられます。

  • 背中を丸めたまま引かず、体幹を軽く締めた状態を保つ
  • 反動をつけて急に強く引くのではなく、一定の力で継続的に引く
  • 手首を不自然な角度で固定したままロープを持たない(グリップの角度に注意する)
  • 練習初期は軽い重量から始め、痛みや違和感が出た場合は無理をせず重量・距離を調整する

これらは一般的なウェイトトレーニング・引き動作における注意点に基づくものであり、個々の体調・既往歴によって適切な負荷は異なります。不安がある場合はトレーナーや医療専門家に相談したうえで練習を進めてください。

練習環境別の取り組み方

自宅・一般ジム・HYROX対応ジムなど、環境によって取り組み方を変える必要があります。

環境 できること 工夫のポイント
HYROX対応ジム 本番同様のそり・重量で練習可能 本番想定の重量・距離で通し練習を組む
一般的なジム(そりなし) ケーブルマシンのロウイング動作などで代替 引く動作のフォーム・リズムを重点的に練習
自宅・器具が少ない環境 チューブやタオルを使った引き動作の反復 フォーム確認中心。重量負荷は別途補強種目で確保

よくある失敗と回避法

  • 立ちすぎた姿勢で引いてしまう:
    腕力だけに頼るとすぐに前腕が疲労します。腰を落として体幹・脚も使う意識を持ちましょう。
  • ロープを引くたびに手を止めてしまう:
    引く動作の間に無駄な静止時間が入ると、トータルタイムが伸びます。交互に手を動かし続けるリズムを練習で身につけましょう。
  • 握力の限界を考慮せずペース配分をしてしまう: Sled
    Pull単体では問題なくても、レース終盤の種目(Farmers CarryやWall
    Balls)まで見据えて握力を温存する意識が必要です。
  • 本番と異なる重量・環境でしか練習しない:
    練習ジムの床材や重量設定が本番と大きく異なる場合、当日の感覚とズレが生じることがあります。可能であればHYROX対応ジムでの練習も取り入れましょう。

まとめ

Sled
Pullは「腕力の種目」に見えて、実際には姿勢の低さと引くリズムの一定さがタイムを左右する種目です。直前のSled
Pushで脚と心肺がすでに疲労している状態で行うため、フォームを崩さずに一定リズムを保つ練習を重ねることが、レース全体のタイム短縮につながります。まずは軽い重量でフォームを固め、徐々に本番相当の負荷に近づけていきましょう。

Sled Pullを含むHYROXの全体像をまだ把握していない場合はHYROXとは?完全ガイドを、直前種目であるSled
Pushの攻略法はHYROXスレッドプッシュ攻略ガイドも合わせてご覧ください。

よくある質問(FAQ)

Q. Sled Pullの重量は男女・部門で違いますか?

Open/Proなど部門によって重量設定が異なるとされています。正確な数値は大会や年度によって変わる可能性があるため、必ず公式ルールで最新情報を確認してください。

Q. グローブは必須ですか?

必須ではありませんが、握力・前腕への負荷が大きい種目のため、滑り止めグローブやリストラップを使う選手も多く見られます。使う場合は練習の段階から慣れておくことをおすすめします。

Q. Sled Pullが苦手な場合、どんな補強トレーニングが有効ですか?

背中を使ったロウイング系種目や、握力・前腕を鍛えるデッドハングなどの補強が一般的に有効とされています。あわせてフォーム練習を重ねることが重要です。

Q. Sled Pushと比べてどちらが体力を消耗しますか?

使う筋群が異なるため一概には言えませんが、Sled Pushは脚と心肺、Sled Pullは背中・前腕・握力への負荷が中心になる傾向があります。連続して行うため両方の疲労が重なりやすい点に注意が必要です。

Q. 練習ジムにそり(Sled)がない場合、代替練習はありますか?

ロープを使ったシーテッドロウやバンドを使った引き動作などで近い負荷を再現する方法があります。可能であればHYROX対応ジムでの実地練習も取り入れると実戦感覚がつかみやすくなります。

Q. Sled Pullで一番やってはいけないことは何ですか?

上体を高く起こしすぎたまま腕力だけで引こうとすることです。前腕・握力がすぐに疲労し、後続の種目にも影響します。

Q. 距離や回数はどのように決まっていますか?

大会・部門によって規定距離が定められています。正確な距離・重量は公式ルールで確認してください(本サイトでの断定は避けています)。

Q. レース全体の中でSled Pullを速くする一番の近道は何ですか?

単体の筋力よりも、直前のSled Pushからの切り替えを含めた「疲労下でのフォーム維持」を練習で再現することが近道とされています。本番想定の連続練習を取り入れましょう。

最終更新日: 2026年8月20日


あわせて読みたい

当サイトはHYROX™の非公式ファンメディアです。HYROXはUpsolut Sports
AGの商標です。

related

関連記事
HYROXと睡眠|回復を早める寝方と大会前の調整
トレーニング

HYROX(ハイロックス)練習場所の探し方|「近くに施設がない」調査から考える

この記事の要点 インスタベース(株式会社Rebase)が2026年8月に実施した調査(231名)で、HYROX(ハイロックス)を含む話題のスポーツへの関心は46%。一方で「近くに適した場所がない」という壁を感じる人が16%いた 日本のHYROXは、HYROX YOKOHAMA(2025年8月)の約3,800人から、AirAsia HYROX Chiba(2026年8月)の約1万2,000人へと、大会参加者が約3倍規模に拡大した 「ジム以上、体育館未満」の練習場所として、「HYROX可」と明記するレンタルスペースが登場。場所の壁を越える具体的な選択肢と、器具がなくてもできる代替トレーニングを本文で整理する 調査でわかったこと:ハイロックスに関心を持つのは「運動意欲がある層」 話題のスポーツへの関心は46%、HYROXは6% レンタルスペースのマッチングプラットフォーム「instabase(インスタベース)」を運営する株式会社Rebaseは、2026年8月19日〜25日、インスタベース利用者231名を対象に運動・スポーツに関する調査を実施しました(出典:インスタベース調べ)。 ここ数年で名前を見かけるようになった競技への関心を聞いたところ、いずれかの種目に関心を示した人は46%。種目別ではピラティスが28%と頭ひとつ抜け、トレイルランニング、ピックルボール、そしてHYROXがそれぞれ6%で並びました。ピラティスを除く6種目のいずれかに関心を示した人は全体の18%です。 「6%」という数字は小さく見えるかもしれません。しかし、日本上陸から間もない競技が、ピラティスのような定着済みの種目と同じ調査の選択肢に並び、トレイルランニングと同水準の関心を集めたこと自体が、HYROXの認知が「一部の競技者の間の話題」を越えつつあることを示しています。 関心と実践のギャップ——実際に始めた運動の1位はランニング 同じ調査で、直近2年以内に「新しく始めた、または再開した」運動を尋ねると、最多は「ランニング」でした。以下、ゴルフ、ジム通い、ストレッチ、卓球、バドミントンと続きます。共通するのは「大掛かりな準備がいらず、思い立ってすぐ始められる」ことです。 つまり、HYROXのような話題の競技に関心はあっても、実際に足を踏み出しているのは一人で始めやすい定番種目——というギャップが浮かび上がりました。HYROXを目指す人にとって、これは裏を返せば好材料でもあります。HYROXのレースの半分は1kmランを8本走ることであり、多くの人がすでに始めている「ランニング」が、そのままHYROXの土台になるからです。 踏み出せない理由は「費用」「時間」、そして「場所」16% 運動をしたいのに踏み出せない背景として、費用や時間に加え、「近くに適した場所がない」を挙げた人が16%いました。また、運動への意欲別に話題のスポーツへの関心度を見ると、「運動できている層」で53%、「したいが障壁あり層」で50%とほぼ同水準だった一方、「そもそもしたいと思わない層」では13%にとどまりました。関心を分けるのは、いま運動できているかどうかではなく「したいかどうか」です。 HYROXに引きつけて言えば、スレッド(そり)やスキーエルゴといった専用器具を置くジムはまだ限られており、「場所の壁」はHYROX挑戦者にとって特に切実な課題です。この壁への対処法を、後半で具体的に掘り下げます。 日本のHYROXは1年で約3倍規模に——横浜3,800人から千葉1万2,000人へ 数字で見る国内大会の拡大 調査リリースで参照されている国内大会の参加者数は次のとおりです。 大会 開催時期 参加者数 HYROX YOKOHAMA 2025年8月 約3,800人 AirAsia HYROX Chiba 2026年8月 約1万2,000人 日本上陸からわずか1年で、大会規模は約3倍。ピックルボールの競技人口が前年比約7倍(約4.5万人→推計33万人、株式会社ピックルボールワン調べ)に伸びたのと並び、HYROXは「日本で最も勢いのある新興競技」の一角と言える状況です。 次の国内大会はいつ・どこか 今後の国内開催については、本記事の元情報には含まれていないため、開催都市・日程・エントリー開始時期はHYROX公式サイト(hyrox.com)での発表を確認してください(要公式確認)。HYROXのエントリーは先着順で、人気大会は早期に売り切れる傾向があるため、公式のメールニュース登録やSNSのフォローで発表を待ち構えるのが確実です。 「近くに練習場所がない」をどう解決するか——レンタルスペースという選択肢 求められているのは「ジム以上、体育館未満」の空間 HYROXの練習でネックになるのは、ファーマーズキャリーやサンドバッグランジのように「一定の距離を移動しながら行う」種目です。自宅やマシン中心のフィットネスジムでは狭く、かといって大型体育館を個人で予約するのはハードルが高い。調査リリースが指摘する「ジム以上、体育館未満」の空間需要は、HYROX挑戦者の実感とそのまま重なります。 インスタベースでは、こうした流行や利用ニーズをキャッチし、「ピックルボール対応」「HYROX可」と明記して器具や環境を整えるスペース掲載者が増えているとのことです。30分単位から予約でき、全国で50,000件以上が掲載されているプラットフォームで、「HYROX」「ファンクショナルトレーニング」などのキーワードで検索してみる価値はあります。 レンタルスペースを予約する前に確認したいこと 利用規約:調査リリースにも明記されているとおり、レンタルスペースで利用できる用途は各スペースの利用規約によります。重量物の使用可否、床の保護、騒音・振動の制限は必ず事前確認を…

ROX GUIDE編集部
当サイトはHYROX™の非公式ファンメディアです。HYROXはUpsolut Sports AGの商標です。大会情報・規定は必ず公式サイトでご確認ください。