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HYROX種目別タイムの目安表|完走からサブ90まで

HYROX種目別タイムの目安表|完走からサブ90まで

この記事の要点

  • 8種目のうち最も時間がかかるのはウォールボールで、平均7分28秒。最も短いファーマーズキャリー(平均2分22秒)の3倍以上です。
  • 種目の目安は「速い人/遅い人」の二択ではなく、上位10%・上位25%・中央値・下位25%・下位10%の5段階の分布で見ると自分の位置が分かります。
  • 目標タイムを決めたら、まずラン・種目・ROXZONEの3つの塊に時間を割り振ります。1時間30分なら概ねラン44分・種目36分10秒・ROXZONE7分30秒という配分です。
  • 種目間で差が開きやすいのはウォールボールとバーピーブロードジャンプ。ここは上位10%と下位10%で6分以上ひらきます。
  • 以下の数字はすべて非公式の集計サイトによる目安です。大会の会場レイアウトや区分で変わるため、絶対値ではなく「自分がどのあたりか」を測る物差しとして使ってください。

目安表を使う前に知っておく3つの前提

種目別のタイムを語る前に、数字の性質を押さえておきます。ここを飛ばすと、他人の数字を自分に当てはめて落ち込むだけになります。

3つの前提を通過して目安として使う図
数字を鵜呑みにせず3つの前提を通してから使う

1つ目は、集計元が公式発表ではないこと。 この記事で使う種目別の数値は、公開されているリザルトを第三者が集計したデータベースに基づいています。HyroxDataLabの集計は、シーズン7とシーズン8のシングルス(Open・Pro)39万5452件を対象としたものです。公式が「この時間で走りなさい」と示した基準ではありません。

2つ目は、会場によって条件が変わること。 HYROXのラン区間は合計8,000メートルで、8本の区間に分かれます。ただし公式ルールブックにも、会場のレイアウトによって各区間の長さは前後しうると書かれています。ターフの摩擦、スレッドの滑り、ROXZONEの動線の長さも会場ごとに違います。同じ実力でも会場が変われば数分は動きます。

3つ目は、区分で重量が違うこと。 OpenとPro、男子と女子で、スレッドやサンドバッグ、ウォールボールの重量・目標高が違います。種目別の数字を他人と比べるときは、必ず同じ区分どうしで比べてください。HYROXそのものの構造はハイロックス(HYROX)とは?種目・ルール・参加方法で確認できます。

8種目の平均タイムはこう並ぶ

まず全体の平均を、時間のかかる順に並べます。下の表はOpenとProを合わせた39万5452件の集計です。

順位 種目 平均 中央値
1 ウォールボール 7:28 6:44
2 バーピーブロードジャンプ 6:08 5:42
3 スレッドプル 5:41 5:18
4 サンドバッグランジ 5:34 5:11
5 ローイング 5:06 5:01
6 スキーエルグ 4:46 4:42
7 スレッドプッシュ 3:15 3:01
8 ファーマーズキャリー 2:22 2:12
4種目を段差で並べ平均時間を添えた図
最も時間がかかるウォールボールから短いファーマーズキャリーまでの段差

(出典: HyroxDataLab「Average HYROX Station Times」)

この並びから読めることは2つあります。

ひとつは、最終種目のウォールボールが突出して重いこと。平均7分28秒は、ファーマーズキャリーの3倍以上です。しかも8本目のランを終えた直後に100回を行うので、ここで崩れると全体のタイムが一気に動きます。

もうひとつは、平均と中央値の差が種目によって違うこと。ウォールボールは平均7:28に対し中央値6:44で、44秒の開きがあります。これは「極端に時間がかかる人」が平均を引き上げているということです。逆にローイングは平均5:06・中央値5:01でほとんど差がありません。マシン種目は誰がやっても大きくは外れず、自重・担ぐ種目は差が出る、という構図です。

5段階で見る種目別の目安(男子・オープン)

次に、同じ集計の分布を5段階に分けた表です。自分の記録を1行ずつ当てはめていくと、どの種目が足を引っ張っているかがはっきりします。

種目 上位10% 上位25% 中央値 下位25% 下位10%
スキーエルグ 4:06 4:16 4:29 4:45 5:03
スレッドプッシュ 2:15 2:35 3:04 3:43 4:34
スレッドプル 3:42 4:15 5:03 6:10 7:35
バーピーブロードジャンプ 3:38 4:22 5:22 6:41 8:16
ローイング 4:21 4:33 4:49 5:09 5:33
ファーマーズキャリー 1:37 1:50 2:09 2:36 3:10
サンドバッグランジ 3:48 4:23 5:13 6:19 7:47
ウォールボール 4:45 5:35 6:52 8:43 11:13

(出典: HyroxDataLab「Average HYROX Station Times」)

差が大きい種目から手をつける

上の表で、上位10%と下位10%の差が最も大きいのはウォールボール(4:45と11:13で6分28秒差)、次がバーピーブロードジャンプ(3:38と8:16で4分38秒差)です。逆にローイング(1分12秒差)とスキーエルグ(57秒差)は、どれだけ練習しても縮められる幅が小さい(いずれも上の分布表から算出)。

つまり、練習時間を種目に配るなら、差が開く種目からということになります。マシン種目を1週間磨いても取り返せるのは数十秒ですが、ウォールボールは分単位で動きます。

5段階で見る種目別の目安(女子・オープン)

女子・オープンの同じ表です。

種目 上位10% 上位25% 中央値 下位25% 下位10%
スキーエルグ 4:41 4:54 5:11 5:31 5:53
スレッドプッシュ 2:07 2:28 2:55 3:32 4:21
スレッドプル 4:18 4:54 5:46 6:56 8:25
バーピーブロードジャンプ 4:22 5:13 6:24 7:59 10:00
ローイング 4:53 5:07 5:25 5:48 6:15
ファーマーズキャリー 1:48 2:00 2:17 2:44 3:18
サンドバッグランジ 3:45 4:20 5:07 6:12 7:37
ウォールボール 4:33 5:20 6:30 8:14 10:33

(出典: HyroxDataLab「Average HYROX Station Times」)

目につくのは、スレッドプッシュとサンドバッグランジが女子のほうが速いことです。中央値でスレッドプッシュは女子2:55/男子3:04、サンドバッグランジは女子5:07/男子5:13。これは区分ごとに重量が設定されていて、体重に対する相対的な負荷が女子のほうが軽くなる場面があるためだと集計元は説明しています。「女子は重いものが苦手」という思い込みで練習計画を組むと、実際の伸びしろを見誤ります。

目標タイム別に、ラン・種目・ROXZONEへ割り振る

種目の数字を1つずつ追う前に、全体を3つの塊に分けたほうが計画は立てやすくなります。70万件超のリザルトを集計した配分表では、目標タイムごとに次の割り振りが示されています。

目標 ラン合計 種目合計 ROXZONE
59:30 31:45 23:30 4:30
1:10:00 35:50 28:00 5:30
1:20:00 39:45 31:50 6:30
1:30:00 44:00 36:10 7:30
1:45:00 50:35 41:50 9:30
2:00:00 55:30 47:20 12:00
ラン・種目・ROXZONEの3層を積んだ図
1時間30分を3つの塊に割り振った内訳

2時間の人とサブ60の人を比べると、ランで23分45秒、種目で23分50秒、ROXZONEで7分30秒の差がついています。3つの塊のどれか1つだけを磨いても全体は動かないということが、この表から読み取れます。

なお同じ集計では、平均的な参加者はROXZONEに合計7〜8分を使っており、トランジションを練習すれば2〜3分は削れるとされています。走力や筋力を上げるより先に手が付く部分です。

サブ90(1時間30分)の場合の種目内訳

1時間30分を狙う場合の種目ごとの目安は、同じ目標別の配分表で次のように示されています。

種目 目安
スキーエルグ(1,000m) 5:00
スレッドプッシュ(50m) 3:10
スレッドプル(50m) 4:50
バーピーブロードジャンプ(80m) 5:00
ローイング(1,000m) 5:00
ファーマーズキャリー(200m) 2:30
サンドバッグランジ(100m) 4:40
ウォールボール(100回) 6:00

削り方の優先順位そのものはHYROXサブ90(90分切り)攻略戦略で扱っています。この記事の表は「今どこにいるか」を測るためのもので、順位づけはそちらを見てください。

ランは最初と最後で1分30秒変わる

種目の数字だけ見ていると見落とすのが、ラン区間の落ち込みです。同じHyroxDataLabの集計によると、1km区間の平均は次のように推移します。

区間 男子 女子 直前
ラン1 4:39 5:14 スタート
ラン2 4:55 5:33 スキーエルグ後
ラン3 5:20 5:50 スレッドプッシュ後
ラン8 6:10 6:38 サンドバッグランジ後
ラン区間ごとのタイムが上がっていく折れ線の図
ラン1からラン8にかけてタイムが落ちていく推移

集計元は「平均的な参加者は、最初のランから最後のランまでに1kmあたり約1分30秒落ちる」とまとめています。ラン1が4分39秒だった人が、ラン8では6分10秒になるということです。

ここで大事なのは、単独のラン能力ではなく「種目直後に走る能力」で決まるという点です。フラットな1kmを4分30秒で走れても、スレッドプッシュ直後の1kmが6分なら、レースでの数字は後者になります。

この表を練習に落とす4つの手順

  1. 直近のレースのリザルトを開き、8種目とラン8本、ROXZONE合計を書き出す。まだ出場していない人は、ジムでの通し練習の記録で代用する。
  2. 上の5段階の表と照らして、各種目が「上位25%」「中央値」「下位25%」のどこに入るかを記入する。
  3. 最も低い順位の種目を2つだけ選ぶ。3つ以上選ばない。分布の広い種目(ウォールボール、バーピーブロードジャンプ、スレッドプル、サンドバッグランジ)が入っていれば、そちらを優先する。
  4. 目標タイムの配分表と見比べて、ラン・種目・ROXZONEのどの塊が足りないかを1つ決め、週の練習時間の半分をそこに当てる。

自分の順位そのものをもっと細かく見たい場合はHYROX完走率・タイム分布データ解説、年代別の分布はHYROXの年代別タイム目安が使えます。

4つの手順を左から右へつないだ図
記録の書き出しから週の練習配分までの4手順

よくある質問

Q1. この目安表は公式の基準ですか?
いいえ。HYROXが公式に発表した基準値ではありません。公開リザルトを第三者が集計したデータベースの数字です。公式のルールや距離を確認したい場合はHYROX公式のルールブック配布ページを見てください。

Q2. 中央値より遅いと完走できませんか?
そんなことはありません。中央値はあくまで分布の真ん中で、下位25%・下位10%の参加者も完走しています。制限時間や失格条件はタイムの速さではなく、種目を規定どおり完了できるかで決まります。

Q3. 8種目のうち、まずどれを練習すべきですか?
上位10%と下位10%の差が大きい種目、つまりウォールボールとバーピーブロードジャンプです。ここは練習で分単位の変化が出ます。マシン種目(スキーエルグ・ローイング)は差が1分前後しかないため、優先度は下がります。

Q4. 女子のほうがスレッドプッシュが速いのはなぜですか?
集計元は、区分ごとに設定された重量が体重に対して相対的に軽くなる場面があるためと説明しています。男女で同じ重量を押しているわけではありません。

Q5. ROXZONEはどこまで削れますか?
集計では平均7〜8分で、トランジションの練習により2〜3分の短縮余地があるとされています。走力を上げるより短期間で効く部分です。

Q6. 会場が違っても同じ目安で見ていいですか?
おおまかな位置づけには使えますが、厳密な比較はできません。ラン区間の長さやROXZONEの動線が会場で変わるためです。同じ会場の前回記録と比べるのが最も正確です。

Q7. Pro区分でも同じ表が使えますか?
この集計はOpenとProを合わせたものです。Proは重量が上がるため、スレッドやサンドバッグ、ウォールボールの数字は上振れします。Pro基準の目安はHYROXエリートレベルの基準値を参照してください。

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参考・出典

最終更新日: 2026年9月23日

当サイトはHYROX™の非公式ファンメディアです。HYROXはUpsolut Sports AGの商標です。

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